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片頭痛は喘息と関連し、抗アレルギー治療の効果があるかもしれない: 症例対照研究

 

topic

 

 小児科医にとって、片頭痛も気管支喘息もよく診る疾患のうちのひとつでしょう。

 これらの疾患に関連があるかどうかを検討した報告がありましたのでご紹介いたします。

 

P: 2014年6月から2014年8月にヨーロッパの三次治療病院に受診した6-18歳の小児
E: 片頭痛発症して受診した小児 229人
C: 再発性頭痛の既往歴がない同年齢の小児 406人
O: アレルギー疾患は片頭痛と関連があるか​

 

結果

 

 片頭痛は、喘息のない児よりも持続性喘息がある児に有意に多かった(オッズ比[OR]4.57; 95%信頼区間[CI]2.04-10.24)
 また、吸入もしくは点鼻ステロイド薬で治療が行われている可能性が低く(OR 0.34; 95%CI 0.15-0.76)、抗ヒスタミン剤で治療がおこなわれている可能性が低かった(OR 0.33; 95%CI 0.18-0.60)
 ひと月あたりの片頭痛発症回数の中央値は、間欠性喘息の小児(2; interquartile [IQR] 1-3;範囲:0.1-4)または喘息のない児(2; IQR 1-3;範囲 0.1-12)と比較して持続性喘息児(3; IQR 1-4;範囲 0.5-10)がより高かった (P < .01)。

 

コメント

 

 持続性喘息のある児では、片頭痛リスクが有意に高く、片頭痛頻度も多いことが示され、長期間の吸入もしくは点鼻ステロイド薬または抗ヒスタミン剤が片頭痛リスクを下げることが示唆されました。
 今後、抗アレルギー剤による片頭痛の予防的役割と、アレルギー性鼻炎と片頭痛に関連がないことを区別できるようにならなければならないと結ばれていました。

 なかなか難しい課題ですが、例えば片頭痛のある児に対し、アレルギー性鼻炎を積極的に治療するといったアプローチもあるのではと思いました。

 

 

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喘息やアレルギーは、声質を変えるかもしれない: 症例集積研究

Vocal Symptoms and Voice Quality in Children With Allergy and Asthma, Journal of Voice 2017 (in press)

http://dx.doi.org/10.1016/j.jvoice.2016.12.010

 


咳が続くと、声が枯れたりすることは日常生活でも経験されます。

まだin pressの報告でAbstractしか読めなかったのですが、その関連が報告されていましたのでご紹介いたします。


 

P: アレルギークリニックに初診した9ヶ月から17歳までの小児 108人

E: -

C: -

O: 声の症状との関連はあるか

 

 

結果

 

声の症状についてのアンケートに答えた小児のうち、18人(18.2%)は、声の症状変化がしばしばあると答えた(声の症状変化は、週2回以上あるものと定義)。

声の症状で最も頻度が高いのは、せきばらいと咳であった。

エアロアレルギーと声の症状には有意な関連があり、また、4週間以上続く咳をと声の症状にも、有意な関連があった

 

 

コメント

 

エアロアレルギーがある児の声のスクリーニングは、望まれるとされていました。

咳に起因する機械的な外傷が声の症状に影響すると推測され、遷延性咳はきちんと治療されなければならないとされています。

ただ、”声のスクリーニング”をどうするのかが不明で、咳をきちんと治療しないといけないというのも当たり前といえば当たり前でしょうね、、。

 

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パルミコート単独とシムビコートの安全性評価比較試験: 大規模ランダム化比較試験

Peters SP, et al. Serious Asthma Events with Budesonide plus Formoterol vs. Budesonide Alone. N Engl J Med 2016; 375:850-60.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27579635

 


長時間作動性β刺激薬(LABA)が超過死亡を増加させるかもしれないという報告がなされた後、アドエア(フルタイド+サルメテロール)に関しては、成人でも(http://pedallergy.jugem.jp/?eid=39)、小児でも(http://pedallergy.jugem.jp/?eid=163)、大規模ランダム化比較試験で重篤な喘息関連イベントは増やさないことが示されました。

では、シムビコートではどうでしょうか


 

P: 12歳以上の喘息患者11693例

E: ブデソニド/ホルモテロール併用群(BUD/FM併用群;シムビコート) 5847例

C: ブデソニド群(BUD単独群;パルミコート) 5846例

O: 26週までの最初の喘息増悪  重大な喘息関連のイベント(死亡、気管内挿管または入院)

 

【結果】

重大な喘息関連イベントはBUD/FM併用群43例、BUD単独群40例で認められた。

ハザード比1.07( 95%信頼区間[CI](0.70〜1.65)])であり、BUD/FM併用群はBUD単独群に比較して非劣性であることが示された。

2例の喘息関連死亡がBUD/FM併用群で認められ、1例は挿管管理を要した。 喘息増悪リスクは、BUD/FM併用群が、BUD単独群に比較して16.5%低かった(ハザード比、0.84; 95%CI、0.74〜0.94; P=0.002)

 

【コメント】

長時間作動性β刺激薬(LABA)の併用は、重大な喘息関連イベントは増やさないという結果にまとめられ、先行研究である、アドエアの大規模比較試験とほぼ同じ結果と考えられます。

 

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小児喘息治療においても、フルチカゾンにサルメテロール追加は重大なリスクを増加させない: 大規模ランダム化比較試験

Stempel DA, et al. Safety of Adding Salmeterol to Fluticasone Propionate in Children with Asthma. New England Journal of Medicine 2016; 375:840-9.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27579634

 


今回から、重要そうなSentenceにマーカーを引いてみてます(直近のブログにも引いてみました)。読みにくい!という方がいらっしゃればコメントを頂きたく思います。その場合は、また元に戻します。

さて、SNSスタディやSMARTスタディが、長時間作動性β刺激薬の定期使用のリスクを指摘し、FDAが安全性の評価を各社に指示しました。そこで、各社がランダム化比較試験を計画し、まず成人におけるフルチカゾン(フルタイド)単独とフルチカゾン+サルメテロール(アドエア)の安全性評価比較試験が報告されました(http://pedallergy.jugem.jp/?eid=39)。

しかし、その報告は12歳以上が対象であり、今回は小児に対する報告になります。


 

P: 前年に喘息発作歴のある、喘息に対する毎日の薬物治療を必要とした4〜11歳児 6208例

E: プロピオン酸フルチカゾン+サルメテロール併用群(FP/SM群;商品名アドエア)

C: プロピオン酸フルチカゾン単独(FP単独群;商品名フルタイド)

O: 26週までの重大な喘息関連のイベント(死亡、気管内挿管または入院)

 

【結果】

FP/SM併用群27例、FP単独群21例が重大な喘息関連のイベント(イベントはすべて入院)があった。

FP/SM併用群 vs FP単独群によるハザード比は1.28(95%信頼区間[CI]、0.73〜2.27)であり、FP/SM併用群の非劣性を示唆した(P=0.006)

FP/SM併用群の計265例(8.5%)は、FP単独群309例(10.0%)と比較し、重篤な喘息増悪のハザード比が0.86( 95%CI、0.73〜1.01)だった。

 

【コメント】

成人喘息治療におけるフルタイド+長時間作動性β刺激薬(LABA)併用が重篤な喘息イベントリスクを増やさないことが、最近報告されましたが(http://pedallergy.jugem.jp/?eid=39)、小児では明らかにされていませんでした。

今回の研究結果により、4歳以降でも、LABA併用による死亡や入院といった重大な喘息関連イベントを増やさないことが示されたことになります。

一方、成人の報告では、重篤な喘息増悪リスクはFP単独群よりもFP/SM群で有意に低値だったことが報告されていますが、本研究では喘息増悪リスクには有意差は検出されていません。ただし、有意差はぎりぎりであり、例数の問題で検出されていないだけなのかなと考えられます(成人での研究11679名、本研究6208例)。

なお、NEJMの同じ号に、ブデソニド/ホルモテロール(商品名シムビコート)の結果が報告されていました。また後日UPいたします。なお、まだ全文を読まなかったのでAbstractのみの情報でUPしましたが、きれいなランダム化比較試験だったので、情報には過不足なかろうかと思います。もし本文を確認して追加があれば修正しようかと思っています。

 

 

評価:
---
日本医事新報社
¥ 4,752
(2016-07-06)

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フルチカゾン(フルタイド)単独とフルチカゾン+サルメテロール(アドエア)の安全性評価比較試験: 大規模ランダム化比較試験

Stempel DA, et al. Serious Asthma Events with Fluticasone plus Salmeterol versus Fluticasone Alone. N Engl J Med 2016 (in press). 

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26949137
 


今回は画像のアップロードに挑戦してみました。



P: 2011年11月から2015年7月 33ヶ国 710施設から、12歳以上の中等症から重症の持続性喘息患者11679名 
E: フルチカゾン(FP)+サルメテロール(SM)併用群=アドエア 5834例  
FP 100μg/SM50μg or FP 250μg/SM50μg or FP 500μg/SM50μg
C: フルチカゾン(FP)単独=フルタイド 5845例
O: 26週間のイベントの差  
1) プライマリ安全エンドポイント:初めての重大な喘息関連のイベント(死亡、気管内挿管、入院)  
2) プライマリ有効性エンドポイント:初めての重篤な喘息増悪


【結果】
67人に74の重篤な喘息関連イベントがあり、FP/SM群34名(36イベント)、FP単独群33名(38イベント)だった(喘息関連の死亡はなかったが、FP単独で2例は、喘息関連の挿管を要した。) 
1) FP/SM群の重篤な喘息関連イベントのHRは1.03(95%信頼区間0.64 -1.66; p=0.003)で、非劣性だった。


図は論文から引用




2) 重症の喘息発作のリスクはFP単独群よりもFP/SM群で21%低かった(HR0.79; 95%信頼区間 0.70- 0.89)。
少なくとも1回の重度の喘息発作を起こしたの はFP/SM群5834人中480人(8%)、FP単独群5845人中597人(10%)だった(P<0.001)。

【コメント】
SNSスタディとSMARTスタディは、LABA(サルメテロール;商品名セレベント)の定期使用が重篤な喘息イベントリスクを増加させることを指摘していた。ただし、それらの試験では吸入ステロイド(ICS)吸入との併用は必須でなかった。
そこで、これまではLABA単独使用を避け、”LABAはICSとの併用で安全”という現在の方針が指導されてきた。
しかし、十分な説明はエビデンスは提示できていなかったため、この研究はFDAから要請があったと記載されている。
本研究は、FPとLABA併用であればFP単独と比較して安全性は劣らず、さらに重症喘息発作の発生頻度を減らすことができるとまとめることができる。この類のICS/LABA併用が安全かどうかを確認する試験は、FDAより各メーカーに指示されているようなので、今後他のメーカーのICS/LABA合剤に関する研究結果がでてくることが予想される。しかし、これ以上の大規模スタディを組むことは現実的に困難だろう。
もちろん、12歳以上のスタディではあるため、小児科医として慎重には使用すべきとは思うが、今回のエビデンスは長く使用されると思われる。



 

評価:
倉原 優
中外医学社
¥ 5,616
(2016-04-07)
コメント:文献が巻末ではなく併記されているのが、論文を確認しやすくて個人的には好みです。この本はそのようになって読みやすいですね。

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