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小児の歯ぎしりの危険因子は何か?

 

topic

 

 今回は、肩の力が抜けた論文紹介を。

 小児でも、大人でも、歯ぎしりは周囲の睡眠を妨げます。

 小児における歯ぎしりのリスクを検討したメタアナリシスを紹介します。

 

P: 0〜12歳の小児における歯ぎしりに関連した危険因子を検討し基準を満たした14研究
E: 歯ぎしりあり
C: 歯ぎしりなし
O: 小児の歯ぎしりに関連する因子は何か?

 

 結局、何を知りたい?

 ✅小児の歯ぎしりのリスク因子を検討するために、過去の研究結果をまとめようとしている。

 

結果

 

 小児の歯ぎしりの危険因子として、いびき (OR 2.86; 95%CI 1.85-4.42; p<0.0001)口呼吸(OR 1.51; 95%CI  1.04-2.18; p=0.029)落ち着かない睡眠(OR 2.31; 95%CI 1.89-2.83; p<0.0001)流涎(OR 1.79; 95%CI 1.07-2.97; p<0.026)腹臥位(OR 1.70; 95%CI 1.0-2.39; p<0.003)不十分な睡眠時間(OR 2.56; 95%CI 1.48-4.43; p<0.001)が同定された。

 

 結局、何がわかった?

 ✅小児における歯ぎしりは、いびきが2.86倍、口呼吸が1.51倍、落ちつかない睡眠が2.31倍、よだれが1.79倍、腹ばいでの睡眠が1.70倍、睡眠不足が2.56倍、リスクを上げる。

 

コメント

 

 腹臥位と訳しましたが、「stomach position」と英語では記載されています。

 英辞郎にもなかったので、Googleで画像検索すると、腹臥位のポジションの様だったので、とりあえず腹臥位と訳しました。

 

 今日のまとめ!

 ✅いびき、口呼吸、落ちつかない睡眠、流涎、腹臥位、睡眠の不足は、小児における歯ぎしりに関連した危険因子である。

 

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抗ロイコトリエン拮抗薬は、扁桃摘出後の睡眠を改善するかもしれない

 

topic

 

 扁桃摘出は、咽頭炎を繰り返す児に対して効果があるかもしれないという報告を以前ご紹介いたしました。

 

 さらに、扁桃摘出後に睡眠障害が改善することに関しても、ご紹介いたしました。

 

■ それでも、扁桃摘出後に睡眠障害は起こり得ます。

■ 今回ご紹介するのはプレリミナリ(予備的な)研究結果ですが、扁桃摘出and/orアデノイド摘出後にモンテルカスト(商品名; シングレア)が睡眠を改善させるかもしれないという報告です。

 

P:  扁桃摘出やアデノイド切除(tonsillectomy and/or adenoidectomy;T&A)後の持続的な閉塞性睡眠時無呼吸(obstructive sleep apnea;OSA)のある小児58人
E: モンテルカスト(6歳以上5mg、6歳未満4mg)内服12週間 29人
C: 無治療 29人
O:T&A後のOSAはモンテルカスト内服で改善するか

 

 結局、何を知りたい?

 ✅こどもの扁桃摘出やアデノイド摘出後の睡眠障害に、モンテルカスト(シングレア)が効果があるかどうかを知ろうとしている。

 

結果

 

 臨床情報(無呼吸低換気指数[AHI]や最低SpO2[nadir SpO2])が記録され、OSA症状は、validated Pediatric Sleep Questionnaire(PSQ)を使用して評価された。
 T&A手術後に、2群間にAHI、nadir SpO2、PSQスコアの差はなかった。
 12週間の介入後、モンテルカスト群のAHIは有意に改善された(総睡眠時間[total sleep time ;TST]2.20±0.93/h; P<.001))で有意に改善されたが、無治療群は変化しなかった(TST 3.09±1.30/h; P = .143)。
 nadir SpO2も同様に、モンテルカスト群で有意に改善し(89.41%±4.81%; P < .001)、無治療群では改善しなかった(85.52%±4.76%、P = .334)。
 PSQスコアも、モンテルカスト群は有意に改善した(0.27±0.10; P<.001)が、無治療群改善しなかった(0.38 ±0.11;P = .190)。
 結果として、モンテルカスト群は、12週間の治療後、AHI、nadir SpO2、PSQスコアが有意に改善した(P < .001)が、無治療群は試験期間注変化しなかった(P > .05)

 

 結局、何がわかった?

 ✅モンテルカスト(シングレア)は扁桃摘出and/orアデノイド摘出術後の、総睡眠時間・最も低いSpO2(血液中の酸素濃度)・睡眠の質すべてを改善させた。

 

コメント

 

 補完的な治療法としてのモンテルカスト(シングレア)は、小児のT&A後のOSAにおける睡眠障害を改善する可能性があるとまとめられます。

 ただし、検体サイズが小さいプレリミナリな臨床試験であり、プラセボ群は設定されなかったことがLimitationとされていました。

 

 今日のまとめ!

 ✅扁桃摘出やアデノイド摘出後にシングレアを投与すると、こどもの睡眠を改善させるかもしれない。

 

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新生児の光線療法後、リバウンドする子どものリスク因子は?

 

topic

 

 新生児の黄疸は少なからずあり、光線療法はしばしば行われるわけですが、リバウンドして再度光線療法になる場合もあります。

 そのリスクを事前に予測できないかどうかを検討した報告をご紹介いたします。

 

P: 生後14日前に入院で光線治療を受けた7048人
E: -
C: -
O: 光線療法終了後に血清総ビリルビンがリバウンドし、
再度光線療法になるリスクはなにか

 

 結局、何を知りたい?

 ✅新生児の黄疸に関し、光線療法後のリバウンドのリスクを予測できるかどうかを知ろうとしている。

 

結果

 

 光線療法72時間後までに総血清ビリルビン(TSB)が光線療法の閾値に戻った場合を「リバウンド」と定義した。
 光線療法で入院加療をうける7048人のうち、4.6%がリバウンドした。
 ロジスティック回帰により、3つの変数による予測スコアを作成した。
 妊娠期間<38週である(補正オッズ比[aOR]4.7; 95%信頼区間[CI]3.0-7.3)、光線療法終了時の日齢が低いほど(1日日齢が高くなるごとにaOR 0.51; 95%CI 0.38-0.68)、光線療法が終了時の閾値とのTSBの差が小さいほど(TSBが1mg/dL差が小さくなるごとにaOR1.5; 95%CI 1.4-1.7)、リバウンドのリスクが高くなった
 ROC解析によるAUCは、derivationデータセットで0.89(95%CI、0.86.0.91)、validationデータセットで0.88(95%CI、0.86.0.90)だった。
 スコアが<20であった約70%の乳児は、ビリルビンがリバウンドしたのは<4%の確率だった。

 予測式として、Score = 15 (if gestational age <38 weeks) − 7 × (age in days at phototherapy initiation) − 4 × (AAP phototherapy threshold − TSB at phototherapy termination) + 50.という式が示された。

 

論文から引用。

予測式から得られたスコアからのプロバビリティカーブ。

スコアが20未満だとリバウンドする可能性が4%未満になると予測できる。

 

 

 結局、何がわかった?

 ✅光線療法後のリバウンドは、在胎週数が<38週であると4.7倍、終了時の日齢が低いほど(1日高くなるごとにリスクが0.51倍)、光線療法終了時の総ビリルビンが高いほど(閾値との差が1mg/dl小さくなるごとにリスクが1.5倍)になる。

 

コメント

 

 新生児の光線療法後のリバウンドのリスクは、出生時の在胎週数、光線療法開始の日齢、光線療法終終了時の治療閾値と関連するとまとめられます。

 光線療法後のリバウンドがあると入院期間が伸びてしまいますし、事前に確率が高ければ光線療法の期間を少し伸ばしたりといった方法も考えられるかもしれませんね。

 

 今日のまとめ!

 ✅光線療法後のビリルビンのリバウンドは、在胎週数・日齢・治療終了時のビリルビン値でリスクを予想できる。

 

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両親の肥満は、こどもの発達を遅らせる?

 

topic

 

 肥満がカラダに害があることは、皆さんも良く承知されているでしょう。

 でも、親御さんの肥満が、自分自身でなく、こどもの発達にも影響するとなると、どうでしょう?

 

P: Upstate KIDS Study(ニューヨーク市以外のニューヨーク州のコホート)に参加し、ASQを1回以上返信した単生児3759人と双生児1062人
ASQ; 発達上の5分野(微細運動、運動機能、コミュニケーション、個人社会的機能と問題の解決能力)の遅れに対するスクリーニング検査
E: 両親の肥満
C: -
O: 児の発達に影響があるか

 

 結局、何を知りたい?

 ✅親の肥満が、こどもの発達に影響するかということを知ろうとしている。

 

結果

 

 Ages and Stages Questionnaire (ASQ)は、発達上の5分野(微細運動、運動機能、コミュニケーション、個人社会的機能と問題の解決能力)の遅れに対するスクリーニング検査であり、生後4、8、12、18、24、30、36ヵ月時にASQが実施された。
 肥満している母のこども(BMI≧30;26%)は、正常もしくは体重の少ない母のこども(BMI<25)と比較して、微細運動が問題があるリスクが高かった(aOR 1.67;信頼区間1.12-2.47)
 この関連は、父のBMIの調整後も残存した(1.67; 1.11-2.52)。
 父の肥満(29%)は、母の肥満で調整後減少するものの(aOR 1.71; 1.08-2.70)、個人社会的分野に問題があるリスクを増加させた(1.75; 1.13-2.71)
 両親が両方ともBMI≧35であるこどもは、個人社会的機能と問題の解決能力に問題があるリスクが高くなった(2.93; 1.09-7.85)

 

 結局、何がわかった?

 ✅母親の肥満は、肥満のない母親に比べ、微細な運動の遅れのリスクを1.67倍にした。

 ✅父親の肥満も、同様のリスクが1.67倍あるうえ、社会的な発達の遅れのリスクを1.75倍にした。

 ✅両親ともに肥満があると、社会的機能や問題の解決能力の発達が遅れるリスクが2.93倍になった。

 

コメント

 

 母のおよび父の肥満が、乳児期早期における特定分野の発達の遅れと関連しているとまとめられます。
 機序として、脂肪細胞が脂肪酸を蓄積し増大されることで、免疫細胞をupregulatingし、母のおよび胎児の炎症性サイトカイン増加に結びつくからとされていました。

 しかし、父の肥満も影響しているので、それだけではないようです。

 

 今日のまとめ!

 ✅両親の肥満は、こどもの発達の遅れに影響するかもしれない。

 

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IgA紫斑病(血管性紫斑病)に腸管気腫を合併した2歳児例

 

topic

 

 Henoch-Schonlein紫斑病(もしくはアレルギー性紫斑病など様々の病名があります)が「IgA紫斑病」に病名が統一されてから随分経ちます。

 個人的にはいまだこのIgA紫斑病という病名に慣れないのですが、今回はIgA紫斑病に腸管気腫を合併した症例報告をご紹介致します。

 随分前になりますが、IgA紫斑病で随分改善した退院後の診察で、患者さんの活気は出てきていたのですが腹痛は残っていて、診察室をでるときの足取りがどうしても気になってCTをしていただいたことがあります。結果、大きめの血腫が見つかって、再度安静にしていただきました。

 この症例報告を読んで、そのことを思い出しました。

 

症例報告なのでPECOはなし。

 

結局、何を知りたい?

✅IgA紫斑病に関する稀な合併症を報告しようとしている。

 

結果

 

 症例は2歳女児。
 紫斑に続発した5日間の腹痛が持続していたが、尿検査、血液一般、腎機能は正常だった。

 当初は腹痛は注目されていなかったが、腹部超音波検査により、腹水と小腸ループの肥厚が見つかった。
 Henoch-Schonlein紫斑病(IgA紫斑病)と診断され、入院のうえプレドニゾロン(1mg/kg)が投与されたが、腹痛が悪化したため腹部CTが施行され、遠位小腸壁肥厚と、下行結腸の腸壁気腫が認められた

 

論文から引用。下行結腸に気腫が認められる。


 血小板を含む血液一般、プロトロンビン時間、部分的トロンボプラスチン時間、フィブリノゲン、アンチトロンビン掘▲廛蹈謄ぅ鵤坦萓、プロテインS活性、抗カルジオリピン抗体、第V因子Leiden genotyped、プロトロンビンmutation genotyped、抑制因子スクリーニング、第VIII因子を含む詳細な血液検査はすべて正常だった。

 過剰ホモシスチン血症遺伝子型はMTHFR C677Tアレルがヘテロだったが、血清ホモシステイン・レベルは正常下限だった(2mmol/l)。
 完全静脈栄養と抗生物質(バンコマイシンとピペラシリン/タゾバクタム)により腸管安静、IVIg 2mg/kgにより加療された。
 腹痛は翌週にかけて徐々に改善し、小腸壁肥厚と腸管気腫も回復した。そして最終的に紫斑と腹痛も軽快した。

 

結局、何がわかった?

✅IgA紫斑病に腸管気腫が合併する可能性があることがわかった。

 

コメント

 

 腸管気腫はまれで、症状も多様で様々な疾患と関連しています。
 しかし、深刻な転機をとる可能性があるので、腸管気腫は血管性紫斑病のありえる合併症と捉える必要があるとされていました。

 とはいえ、こういった”まれな”合併症は医師を悩ませるものです。

 最近みた医療テレビドラマの中で、「可能性はゼロじゃない」という主人公医師の発言があり、極めてまれな症例報告を専門医師に突きつけ、最終的に検査をして乳がんが見つかった、というストーリーがありました。

 こういったケースは本当に稀と思います。もしこのような症例報告を全て真正面から受け止めて全例にCTを行ってしまうと、”CTの被曝が多くなることによるガンの発生の増加”というパラドックスが生まれます。

 稀な合併症の知識を持つようには努めたいですし、論文も多種多様に発表されています。しかし、こういうコモンな疾患における稀な症例報告に対応することは、現実的には決して簡単ではないとも感じます。

 

今日のまとめ

✅IgA紫斑病には、腸管気腫が合併し得る。

 

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