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新生児の臍帯(おへそ)処置は、乾燥させる?消毒する?: ランダム化比較試験

 

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多くの病院で、赤ちゃんの臍帯(おヘソ)処置は消毒で対応していると思います。

しかし、WHO(世界保健機構)では、臍帯処置は石けん洗浄+乾燥で対応を推奨しているようです。

そこで、乾燥処置と消毒処置を比較した報告をご紹介させていただきます。

 

P: フランスの6大学において、36週で出生した乳児8698人

E: 臍部を乾かせる処置(乾燥群)4293人

C: 臍部を消毒する処置(消毒群)4404人

O: 新生児臍炎

 

結果

 

それぞれの大学の部門は、乾燥群と消毒群を、3ヶ月のウオッシュアウト期間を挟んで4ヶ月の研究期間毎にスイッチした(4ヶ月のリクルート期間+1ヶ月の追跡期間)。

乾燥群は、臍部を1日2回水と非消毒液状石鹸で洗い、乾燥させた。

消毒群は、3つの医療機関ではベンジルアルコール、塩化ベンズアルコニウム、グルコン酸クロルヘキシジンの組合せであり、2つの医療機関ではグルコン酸クロルヘキシジン液、1つの医療機関では70%アルコールを使用した。

新生児8698人から臍炎が発症したのは、乾燥群4293人のうち3人(0.07%)、消毒群4404人からは0人だった(crude difference: 0.07; 95% confidence interval: -0.03 to 0.21)

遅発性新生児感染症、親の治療困難、臍帯分離時間は、2群間に有意差を認めなかった。

 

コメント

 

臍部の乾燥処置(水と石けん洗浄+乾燥)は、消毒処置に劣らないとまとめられます。

臍帯処置における消毒は不必要である可能性があり、先進国では乾燥処置に置き換えられる可能性があるとされていました。

ただし、先行研究では、ネパールにおける大規模な無作為試験で、臍帯の乾燥処置群では新生児死亡率が高く(1000人中17.7人)、重篤な臍炎率が高い(4930人中13人)を報告しており、さらにクロルヘキシジン処置群では、重篤な臍炎の発生率が75%減少し、新生児死亡率は乾燥処置群より24%低いと報告しています(Lancet. 2006;367(9514):910–918)。メタアナリシスも同様なのだそうです(Cochrane Database Syst Rev. 2015;(3):CD007835)。

発展途上国では消毒がよさそうです。

一方、臍帯の乾燥処置(石鹸と水だけを用い、きれいに乾燥を保つ方法)は、現在、世界保健機関によって推奨されているのだそうです。

有意差がなく、発生率が低いとはいえ、乾燥処置群では3人の臍炎が発症していますので、現状では消毒処置を変更する必要はないかな、、と思いました。

 

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妊娠初期のMRIは胎児に安全だが、造影剤は避けるべき

Ray JG, et al., Association Between MRI Exposure During Pregnancy and Fetal and Childhood Outcomes. Jama 2016; 316:952-61.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27599330

 


妊娠中の検査に関しては何かと心配になるものですし、安全性に関し聞かれることも多いでしょう。今回は、第1トリメスター(妊娠 14週未満=人間としての基本的な形が完成するまでの重要な時期)までのMRI(核磁気共鳴画像法)が、胎児に悪影響を及ぼさないかを確認した研究結果をお示しいたします。


 

P: 2003-2015年 カナダのオンタリオ州でのヘルスケアデータベースから生後20週以上で出生した児1424105人

E: 妊娠の第一トリメスター(妊娠 14週未満)のMRI検査曝露とガドリニウム造影によるMRI検査

C: MRI検査なし

O: 1) MRIの安全性(死産もしくは生後28日までの新生児期死亡、4歳までのすべての先天奇形、腫瘍、聴力、視力)

  2) ガドリニウム造影MRIの安全性(腎性全身性線維症様疾患 (NSF-like) 、出生時のリウマチ様・炎症性・浸潤性皮膚疾患)

 

【結果】

1424105出生(女児48%、妊娠期間の中央値39週)のうち、MRIの実施率は3.97回/1000妊娠だった。

妊娠 14週未満でのMRI実施1737人は、MRI未実施の1418451人と比較して、調整相対危険度[RR]1.68( 95%CI、0.97〜2.90)だった。先天奇形、腫瘍、視力、難聴のリスクも有意差は認めなかった

また、妊娠 14週未満におけるガドリニウム造影によるMRI実施の397例は、MRI未実施1418451人と比較して、 NSF-likeのリスクに対するハザード比は高くならなかった。一方、ガドリニウム造影によるMRI実施は、リウマチ様・炎症性・浸潤性皮膚疾患のリスクは調整ハザード比は1.36(95%CI、1.09〜1.69)となり、死産と新生児死亡は、ガドリニウム造影MRI実施群の7例vsMRI未実施群の9844例であり、補正リスク比は3.70(95%CI、1.55〜8.85)と見積もられた。

 

【コメント】

妊娠初期の奇形が発生しやすい時期でも、MRIは奇形や新生児死亡を増加させることはなく、ガドリニウム造影によるMRIはリスクが高くなり、新生児期の死亡は3.7倍になるとまとめられます。妊娠中のMRIは禁忌ではないといえますが、一方で、ガドリニウム造影は避けるべきといえるでしょう。なお、オンタリオ州では、妊娠24週までに90%以上は超音波検査を受けているので、妊娠週数にはまず間違いはないそうです。

なお、MRIの胎児への悪影響の機序は高周波による組織の加熱とされており、1.5テスラ以上のMRIは回避したほうが賢明であるともされていました(この点に関しては論文で検討はされていませんので、確かではありません)、 ただし、限界として、まれな有害転帰を検出することができないかもしれないとされていました。

 

 

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帝王切開時の消毒はポピドンヨードよりクロルヘキシジンの方が術後感染が少ない: ランダム化比較試験

Tuuli MG, et al. A Randomized Trial Comparing Skin Antiseptic Agents at Cesarean Delivery. N Engl J Med 2016; 374:647-55.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26844840

 


一般的に帝王切開時の消毒はポピドンヨード(イソジン)が使用されるようです。

ただ、イソジンは乾くまで待たないといけないことや、児の甲状腺に影響を及ぼす可能性があります。

そこで、クロルヘキシジンで消毒できれば有用性があるといえます。


 

P: 2011年9月から2015年6月まで、計1147例の帝王切開を受けた妊婦

E: クロルヘキシジン+アルコール(70%イソプロピルアルコール+2%グルコン酸クロルヘキシジン))消毒 575例

C: ヨウ素+アルコール(72.5%イソプロピルアルコール+8.3%ポビドンヨード)による消毒 572例

O: 帝王切開後30日以内の術部の表在性・深在性感染に差があるか

 

【結果】

 

intention-to-treat解析において、クロルヘキシジン+アルコール群23例(4.0%)、ヨウ素+アルコール群42例(7.3%)で感染が発生し、相対危険度、0.55; 95%信頼区間、0.34〜0.90; P = 0.02)だった。

表在性感染率は、クロルヘキシジン+アルコール群3.0%、ヨウ素+アルコール群4.9%(P = 0.10)だった。

深部感染率は、それぞれ1.0%と2.4%だった(P = 0.07)。

皮膚の有害反応の頻度は同程度だった。

 

【コメント】

クロルヘキシジンはヨウ素とは異なり、有機物質によって不活性化されず、処置後の外科的切開までの待ち時間を必要としないことが利点として挙げられていました。

さらに術後感染が少ないのであれば標準的な消毒法になっていくのかもしれませんね。

 

 

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早産児に対するおしゃぶり使用は心拍や血圧コントロールを改善させる

Horne RS, et al., Dummy/pacifier use in preterm infants increases blood pressure and improves heart rate control. Pediatr Res 2016; 79:325-32.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26488553
 


たまにはアレルギー以外を。
ちょっと変わった研究だったので、UPしてみます。



P: 在胎26-36週出生の早産児35名(男児21名、女児14名、平均週数31.2±0.4、平均出生体重1,697±92g)
E: おしゃぶり使用 ( n = 19 at 2–4 週; n = 22 at 2-3ヶ月; n = 19 at 5–6 ヶ月)
C: おしゃぶり非使用(n = 12 at 2–4 週; n = 6 at 2–3 ヶ月; n = 9 at 5–6 ヶ月).
O: 2-4週、2-3ヵ月と5-6ヵ月における血圧、心拍コントロールに差があるか

【結果】
心臓コントロール機能はスペクトル指数(ゆらぎの評価方法の一つらしい、、、)により、低周波(LF)と高周波(HF)を心拍変動性から評価され、交感神経迷走神経のバランスを示唆するHF/LF比が算出された。
生後2-3ヶ月時において、平均動脈圧はquiet sleep (いわゆるノンレム睡眠)において(70±2対60±2mmHg; P < 0.05)、active sleep(いわゆるレム睡眠)において(74±3対69±2mmHg; P < 0.05)と、おしゃぶり使用者で有意に高かった。

【コメント】
早産児に対して、2-3ヶ月くらいまではおしゃぶりを使用したほうが心機能を安定化させて、SIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクを下げるということのようです。面白いテーマですね。
新生児室におしゃぶりが普及するのかな、、、



 

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