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集中治療室で加療される小児に対する静脈栄養は入室24時間以内より7日後からの開始したほうが転帰が良い

Fivez T, et al. Early versus Late Parenteral Nutrition in Critically Ill Children. N Engl J Med 2016; 374:1111-22.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26975590
 


今回は集中治療に関する報告。
一部で話題になっていましたので、もうご存知のかたも多いかもしれません。



P: ICUに入室した新生児〜17歳までの重症患児 1440名
E: 腸管栄養+24時間以内の経静脈栄養開始群(早期静脈栄養群) 723名
C: 腸管栄養+7日後に経静脈栄養開始群(待機静脈栄養群) 717名
O: 新規感染発症率、ICU在室期間

【結果】
新規感染発生率は,早期静脈栄養群で 18.5%、待機静脈栄養群では 10.7%だった(補正オッズ比 0.48,95%信頼区間 0.35-0.66)。
ICU 在室期間の平均値は、早期静脈栄養群で 9.2±0.8 日、待機静脈栄養群では 6.5±0.4 日だった。
待機静脈栄養群では,ICU から早期に生存退室率がどの時点でも高かった(補正ハザード比 1.23,95%信頼区間 1.11-1.37)。


図は論文からの引用




待期静脈栄養群は,早期静脈栄養群と比較して人工呼吸器装着期間が短く(P=0.001),腎代替療法実施率が低く(P=0.04)、入院期間の短かった(P=0.001)。
死亡率は両群で同程度だった。

【コメント】
規模といい、研究デザインといい、さすがNEJMというべき論文。すでに成人に関しては先行文献があり(NEJM2011)、その小児版になる。
結果として、重症患児に栄養を与えすぎると、かえって転帰を悪化させることになりかねないと言えるだろう。
ただし、論評では、早期静脈栄養群の55%が4日に達するまでに退院しており、24時間以内に開始した群になっていないことなどが指摘されているため、一応注意は要すると思われる。




 

評価:
---
金原出版
¥ 7,560
(2014-07-19)
コメント:この版から大きくなりました。もともと情報量が多めの教科書でしたが、さらに情報量が多くなりました。NICUには携わっていない筆者としては辞書的に使わざるを得ないですが、内容は良いです。

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中心静脈カテーテルに抗生剤を充填すると血流感染を減少させるかもしれない: ランダム化比較試験

Gilbert RE, et al. Impregnated central venous catheters for prevention of bloodstream infection in children (the CATCH trial): a randomised controlled trial. Lancet 2016.(in press)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26946925
 

今回は小児集中治療に関するトピック。



P: ICU管理の小児1485名 
E: 抗生物質充填中心静脈カテーテル使用群 486名  
C1: 標準中心静脈カテーテル使用群 502名
C2:へパリン充填中心静脈カテーテル使用群 497名
(1:1:1の3群にランダム化)
O: 抗生剤充填カテーテルは血流感染を来す率を減らすか


【結果】
血流感染は、標準カテーテル群18例(4%)、抗生物質充填カテーテル群7例(1%)、ヘパリン充填カテーテル群17例(3%)で認められた。
1) 抗生剤充填カテーテルもしくはヘパリン充填カテーテルは、標準カテーテルに比較して有意な感染予防効果を示さなかった(HR0.71 [95%CI 0.37-1.34])。
2) 抗生剤充填カテーテルは標準中心静脈カテーテルより有意に感染を減らした(HR 0.43 [95%CI 0.20-0.96])
3) 抗生剤充填カテーテルはヘパリン充填カテーテルより有意に感染を減らした(HR 0.42 [95%CI 0.19-0.93])
4) ヘパリン充填カテーテルは標準カテーテルと同様だった(HR 1.04 [95%CI 0.53-2.03])。

標準カテーテル群の9名(2%)、抗生物質充填カテーテル群の14名(3%)、ヘパリン充填カテーテル群の8名(2%)は、カテーテル関連の不都合なイベントを経験した。

【コメント】
抗生物質充填カテーテル対標準カテーテルの絶対危険度の差は、-2.15%(95%CI-4.09-0.20)であり、 NNT(number needed to treat)は47(95%CI 25-500)だった。つまり、47例使用して1例血流感染を減らす可能性があるということ。
また、プライマリエンドカムは、抗生剤充填カテーテル+ヘパリン充填カテーテル>標準カテーテルを証明することだったようで、上記でいえば1)にあたる。つまり、有意差が観察されたのはセカンダリアウトカムであることが注意を要する。
この先は、医療経済と感染対策の天秤で決定することになるだろう。



 

評価:
水本 洋
南山堂
¥ 2,700
(2015-04-23)
コメント:ロールプレイになっているのでわかりやすいと思います。これだけで勝負というわけにはいきませんが、アレルギー&小児科一般がメインになっている身としては助かります。

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