スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

■こんな記事も読まれています




■スポンサーリンク


アトピー性皮膚炎はどれくらい長引くのか?

 

topic

 

 GW中、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。私は、このブログがUPされるころは、日当直(24時間の日直+当直が続く当直です、、)明けのころかと思います。。

 それはさておき、今まで、アトピー性皮膚炎(AD)の予後に関し、10歳までに7割程度寛解するという台湾の報告や、、、

 

 4割から7割が改善するかも、という総論をご紹介してきました。

 

 今回はメタアナリシスによるアトピー性皮膚炎の予後をみた研究結果をご紹介いたします。

 メタアナリシスではあり、インパクトファクターの高い皮膚科専門journalですが、少し疑問が残る結果です。

 

P:1955年から2015年のMEDLINE, EMBASE, Scopus, GREAT, LILACS, Web of Science, Academic Search Complete, Cochrane Libraryを検索して抽出された15カ国の110,651人の被験者による434992患者・年のデータを含んでいる45研究
E: アトピー性皮膚炎(AD)の診断方法、研究された国、AD診断の発現頻度;
年齢と追跡調査のADの診断頻度、1つ以上のアレルゲンに対する過敏性の既往歴、AD重症度、患者の年齢、性別
C: -
O: アトピー性皮膚炎が持続する因子はなにか

 

 結局、何を知りたい?

 ✅アトピー性皮膚炎の予後を、過去の論文をまとめて確認しようとしている。

 

結果

 

 アトピー性皮膚炎(AD)は、5歳までに87.7%が診断されており、追跡調査の継続時間は、平均3.9年±2.8 (0.25~23.0年)だった。
 AD罹患は3年間の追跡調査で急速に低下し、罹病期間の中央値は3.0年であり、80%は8年間持続せず、20歳まで持続したのは5%未満であった(平均±SE:6.1±0.02年)
 0〜1歳でADと診断された患者の持続期間の中央値は、3.0年(平均±SE 5.8±0.03年)だった。
 ADの持続期間は、AD発症年齢ごとに異なり(2〜5歳;中央値 8.0年; 平均 10.5±0.09年)、6〜11歳(中央値 12.5年;平均14.8±0.2年)、12〜17歳(中央値評価なし;平均7.5±0.03年)。比例ハザード回帰モデルにおけるAD持続リスクは、〜1年の発病年齢と比較して、〜5歳のHR 2.65(95%CI 2.54-2.75)、6〜11歳のHR 4.22 (95%CI 3.86-4.61;すべての年齢に対しP<.0001)、〜17歳 HR 2.04 (95%CI 1.66-2.49)だった。
 AD持続期間は、女性(中央値9.0年;平均12.7±0.2年)であり、男性(中央値7.0年; 平均11.7の±0.2年)より有意により長かった(HR 1.15; 95%CI 1.04-1.27; P = .006)。
 2歳までにADを発症した児は、より持続しなかった(P < .0001)。
 AD持続期間は、感作のない患者(中央値7.0年;平均7.7±0.1年)と1つ以上のアレルゲンに感作された患者で有意差はなかった(中央値8.1年;平均8.0±0.1年)(HR 1.11; 95%CI 0.92-1.33; P = .90)。
 1研究において、9〜16ヵ月時にScoring Atopic Dermatitis(SCORAD)で評価されたAD患児は、軽症と判断された患児より中等症から重症である児のほうが6〜12歳児にADが持続するリスクが高いことを示した(SCORAD 25-50:51.8%、SCORAD>50:53.8%、SCORAD <25:32.5%)。
 また1研究において、湿疹によって週あたり睡眠障害が、1日以内、1日より多い、1日もない、それぞれで5年後の持続率が異なることが示された(52.9%、66.7%、42.0%)。

 

 結局、何がわかった?

 ✅アトピー性皮膚炎は8年間で8割が寛解し、特に2歳未満発症の児はより寛解率が高かった。

 

コメント

 

 Limitationとして、いくつかの研究では再発を検討しなかったことが挙げられおり、すでに持続している児、後期発症および/またはより重篤であることは、持続の可能性が高くなったとされていました。

 先行研究に比較して明らかに寛解率が高く、疑問点も多くある研究結果です。

 おそらく、そのためでしょう、その後、疑問点を指摘した論文が二件も提示されています。二件も提示されるのは異例です。

1.    Abuabara K, Langan SM, Yu AM. Conclusions about atopic dermatitis persistence might be premature. J Am Acad Dermatol 2017; 76:e177-e8.

2.    Margolis DJ, Mitra N. Heterogeneity of data included in meta-analysis on persistence of atopic dermatitis changes interpretation. J Am Acad Dermatol 2017; 76:e181.

 また、最近報告された成人ADの検討で、成人で継続して受診しているAD患者さんの30%以上が2歳未満に発症したAD患者さんという報告もあります。この論文で指摘するほど改善するならば、成人で継続した受診患者さんの最も多い割合を占めることはないはずです。

 

 正直、この論文の寛解率に関して、私はこし眉唾で読むべきかと思っています。疑問点に関して提示した論文も後日ご紹介したいと思っています。

 

 今日のまとめ!

 ✅アトピー性皮膚炎が8割は寛解することが示されたが、疑問点も提唱されており、少々眉唾で捉えるべきかもしれない。

 

■こんな記事も読まれています




■スポンサーリンク


より早期に、長期間湿疹が続いたほうが、その後の喘息の発症が多い?

 

topic

 

 これまで、乳児期のアトピー性皮膚炎が、その後の食物アレルギーを発症しやすくなることをご紹介してきました。

 

 

 

 

 では、より早く湿疹を発症し湿疹が長引いたほうが、喘息や鼻炎の発症リスクが高くなるでしょうか

そのことを報告した研究結果がありましたのでご紹介いたします。

 

P: ハイリスク出生コホートに参加した乳児620人
E: 乳児期早期発症・持続性湿疹
C: 
O: 18歳までの喘息・花粉症発症のリスクと関連するか

 

結局、何を知りたい?

✅湿疹が早く発症したほうが、もしくは長く続いたほうが、その後の喘息や花粉症を発症しやすいのかということを知ろうとしている。

 

結果

 

 喘息・花粉症の発症に関し、6歳時 325人、12歳時 248人、18歳時 240人のデータが使用された。
 超早期発症・持続性皮膚炎(発症6ヵ月未満、2〜5歳まで持続)は、現在の喘息に有意に関連した(adjustedOR 3.2; 95%CI=1.7-6.1)
 超早期発症・寛解皮膚炎(発症6ヵ月未満、2〜5歳まで持続しない)は、現在の喘息に関連した(OR=2.7; 95%CI=1.0-7.2)
 早期発症・持続性皮膚炎(発症6-24ヵ月)でも現在の喘息に有意に関連した(OR=2.3; 95%CI=1.2-4.7)
 遅発性皮膚炎(2-5歳発症)は、12歳の喘息のリスク増加(OR=3.0; 95%CI=1.1-8.2)と関連していたが、6歳歳で関連しなかった。
 超早期発症・持続性皮膚炎(発症6ヵ月未満、2〜5歳まで持続)だけが、花粉症(aOR=2.4; 95%CI=1.4-4.1)のリスク増加と関連した。

 

結局、何がわかった?

✅生後6か月未満発症・2~5歳まで続いた湿疹は喘息の発症を3.2倍に、生後6か月未満発症・2~5歳までに改善した湿疹は喘息の発症を2.7倍に、生後6~24か月発症・2~5歳までに改善した湿疹は喘息の発症を2.3倍にする。

✅生後6か月未満発症・2~5歳まで続いた湿疹のみ、花粉症の発症を2.4倍にする。

 

コメント

 

 乳児期に始まり何年も持続する皮膚炎は、早期発症であればあるほど、持続すればするほど、喘息発症とより強く関連し、花粉症とも(喘息ほどではないが)関連しているとまとめられます。
 乳児期早期の皮膚炎予防は、呼吸器アレルギーのリスクを低下させるかもしれないと述べられていました。

 

今日のまとめ

✅乳幼児期の湿疹は、早期に発症するほど、長期間になるほど、喘息や花粉症を発症しやすくなる。

 

■こんな記事も読まれています




■スポンサーリンク


アトピー性皮膚炎は治るのか?

Pyun BY. Natural history and risk factors of atopic dermatitis in children. Allergy Asthma Immunol Res 2015; 7:101-5.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25729616

 


■ 韓国の免疫アレルギー学会雑誌からの、小児アトピー性皮膚炎の自然史(その後どういう経過をたどるか)とそのリスク因子に関するレビューです。インパクトファクターは決して高くはありませんが、とてもきれいにまとまっており、勉強になりました。

■ レビューですのでUPするのはごく一部にとどめますが、フリーで全文が読めますので是非ご一読を。


 

■ アトピー性皮膚炎(AD)は、特に幼児期にみられる最も一般的な炎症性アレルギー疾患のひとつであり、アトピーマーチの初期段階であると考えられている。

■ 小児ADは、年齢とともにAD症状が改善したり喘息や鼻結膜炎などの呼吸器アレルギーを発症することがあり、その自然経過は、多くの国で多くの横断的および縦断的研究によって報告されてきた。

■ 実際、小児ADの約40〜70%は6〜7歳で改善するように見えるが、半数以上が幼児期に呼吸器アレルギーを発症する。

特に遺伝的要因を含むいくつかのリスク因子を有する場合、より重症で持続的である傾向がある。

 

 

【アレルギーマーチ】 

 

■ アトピー性皮膚炎(AD)の自然歴に対する大きな関心は、アウトグローする患者数と、アレルギーマーチへ発展する可能性にある。

■ Tucson Children's Respiratory Studyは、1歳までの湿疹が持続した喘鳴の独立したリスク因子であり、6歳の喘鳴児の18%は2歳前に湿疹があったことを報告した。

 

 

【寛解・再発・持続】

 

■ AD児は、6-7歳頃には、約40%-70%が回復する。 しかしながら、AD児の半分以上は例えば喘息や鼻結膜炎といった呼吸器アレルギーを発症する。 

■ ADの45%が生後6か月までに、1歳までに60%、と5歳までに85%が最初の症状を発症したと報告されている( J Allergy Clin Immunol 2004; 113:925-31.)。

■ 1990年代の初期までは、ADは主に乳幼児期に発症し2〜3歳で改善する疾患とされていたが、1314人の出生コホートは、2歳までに発症したAD児の43.2%の児が7歳までに完全寛解を示すが、18.7%は3歳まで持続することを示し、別のコホート試験は、7歳までに寛解するAD患児は半分に満たないが、60%が成人までに寛解すると報告している(Ann Allergy Asthma Immunol 2010; 105:99-106; quiz 7-9, 17.)

■ カナダで行われたハイリスクコホート研究は、小児の3分の2は生後2歳までにADを罹患し7歳まで42%がAD症状を持続したと報告した(Ann Allergy Asthma Immunol 2013; 110:24-8.)。

■ Huaは、出生コホート研究に参加し2歳までに発症したAD児1404人に関し、後方的にADの寛解率を検討し、48.7%は疾病期間が4歳未満だったが、30.2%が8歳以降もAD症状が持続し、最終的な寛解率は69.8%であるとした(Br J Dermatol 2014; 170:130-5.)。

■ 6〜36ヵ月の252人を20歳まで追跡調査した研究において、6歳程度までにADの60.5%は完全寛解するが、回復までの期間は軽症・中等症より重症で長いことを示した(JAm Acad Dermatol 2006;55:765-71.)。

■ 卵に感作した児は、より長くADが持続し、初期の重症度と卵感作は喘息発症に有意に関連した。

■ 1歳未満に発症したADは、罹病期間が短く1-2歳発症のADより寛解率が高いという報告もあるが、別の先行研究は早期発症ADは寛解率が低いと報告している。


 

【危険因子】

 

【遺伝子および環境因子】

■  遺伝要因とアトピー感作は、ADの予後に関与する大きな因子である。

■ ADの発症は、女児より男児に多く、思春期には女児が多いことが示されている。

■ Petersらは、思春期までのAD発症、再発、持続に関する危険因子について調査した。すべての危険因子なし群で発症0.14%、再発9.3%、持続28.3%、すべての危険因子あり群では発症21.4%、再発81.7%、持続87.6%と変動すると報告し、特に、幼児期における、親のADや鼻炎の既往歴、小学校早期でのアレルギー感作は、思春期に持続するADに最も関連する予測因子だった(J Allergy Clin Immunol 2010; 126:590-5.e1-3.)。

■ 2〜4歳歳までに環境アレルゲンに感作されたAD児は、呼吸アレルギーを発症するリスクが感作のない児よりリスクが高い。 重症AD児の約70%は喘息を発症し、軽症AD児の20%-30%と比較して有意に多い(Allergy Asthma Immunol Res 2011; 3:67-73.)。

■ 多くの研究が、食物アレルギーが小児期の他のアレルギー疾患の発症の強いリスク因子であることを示しており、食物アレルギー発症者は、AD発症年齢が有意に低い(Allergol Int 2013; 62:105-12.)。

 

【フィラグリン】

■ フィラグリン(FLG)は、表皮境界の分化と皮膚バリア(すなわち表皮の一番上の層)の形成を促進するタンパク質である。

■ 日本、中国、台湾と韓国を含むアジア諸国で行われたFLG突然変異研究では、2箇所の突然変異(R501XとE2422X)だけが、ヨーロッパとアジアの患者で同時に見つかると報告している。

■ 特に2歳以下でADを発症した患者において、FLG突然変異は、ADの主要な危険因子と考えられている(J Invest Dermatol 2007; 127:722-4.)。

 

【ビタミンD】

■ ビタミンDが正常なケラチノサイト増殖、分化、機能に必要とされるため、不十分なビタミンD代謝はケラチノサイトやその因子に影響する可能性がある。

 

 

【肥満】

■ 肥満は、アトピー性疾患の重症度に関与する可能性があるが、まだ立証されていない。

 

 

 

■ 結論

 

■ 特に遺伝要因を含むなんらかの危険因子がある場合、ADは一般に、重篤で持続する傾向がある。

■ AD児は、6-7歳頃には、約40%-70%が回復する。

■ しかしながら、AD児の半分以上は呼吸アレルギー(例えば喘息や鼻結膜炎)を呈する

■ 従って、ADの持続率を減らし、アトピーマーチを防止する早期介入の戦略は、すべてのアレルギー専門医のための課題である。

 

 

■ コメント

 

さて、 このレビューを読んで、皆さんはどのように感じましたでしょうか?

アトピー性皮膚炎は自然寛解するひともたくさんいるから、治療は不十分でもよい、でしょうか?

一つの考えとしては、あるのかもしれませんが、私は、むしろ積極的に治療介入をしなければ、喘息、鼻結膜炎や食物アレルギーのリスクが大きく上がり、もしアトピー性皮膚炎が収まっても”アレルギー人生が続く確率が高くなる”と読みます。

一方で、ステロイド外用薬を定期的に使用する場合は、減量までの道筋を十分見据えたうえでスキンケア指導を十分に行い、副作用に目をくばるべきだと思っています。

Continue Reading

■こんな記事も読まれています




■スポンサーリンク


2歳未満に発症したアトピー性皮膚炎の予後: コホート研究

Hua TC, et al. The natural course of early-onset atopic dermatitis in Taiwan: a population-based cohort study. Br J Dermatol 2014; 170:130-5.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23980909

 
小児期のアトピー性皮膚炎は自然軽快が多いと言われています。
台湾のコホート研究の結果ではありますが、地政学的に近いこともあり、本邦でも参考になるのではないでしょうか。


P: 2歳までに発症した、台湾出生のアトピー性皮膚炎児1404名(男児56.6%、女児43.4%)
E: -
C: -
O: 10歳までにどれくらい寛解するか

【結果】
アトピー性皮膚炎初回診断時の月齢は、33.0%(463例)は生後6ヵ月未満、25.0%(351例)は6-12ヵ月、42.0%(590例)は12-24ヵ月だった。
アトピー性皮膚炎初回診断時に10.5%はアレルギー性鼻炎と診断され、8.3%は喘息と診断され、全体として16.0%が呼吸器アレルギー(喘息か鼻炎)と診断された。
疾患期間1年未満が19.4%、4年未満が48.7%であり、疾病期間の中央値は、1523日(4.2年)だった。そして、追跡期間中、69.8%は寛解した。
性、発症年齢、アレルギー性鼻炎(AR)や喘息は疾患経過に有意な影響を示さなかった。

【コメント】
台湾でのほとんどすべての医療行為に関して、今回の研究のデータベースに含まれ、その前向きコホート研究となるそうです。
2歳未満発症のアトピー性皮膚炎は、10歳まで経過を診ていくとして7割は寛解するという結果です。ただし、これを「7割も良くなる」と受け取るのか、「3割も治らないのか」と受け取るかは受け取る人によって異なるでしょう。本論文でも、「there were ”also” another 30.2% of patients still seeking medical help for AD after 8 years of age」と述べられており、3割”も”キャリーオーバーすると危惧されていました。
成人における横断研究で、アトピー性皮膚炎で受診した成人の3割以上が2歳未満に発症したADであったというドイツの報告を以前ご紹介しました(Allergy 2013; 68:498-506.http://pedallergy.jugem.jp/?eid=71 )。
自分自身としては、小児科の範囲でより良い治療をしてキャリーオーバーしないようにしたいと思っています。


 

■こんな記事も読まれています




■スポンサーリンク


成人アトピー性皮膚炎の病型分類: 横断研究

Garmhausen D, et al. Characterization of different courses of atopic dermatitis in adolescent and adult patients. Allergy 2013; 68:498-506. 

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23452057
 


以前海外の学会で聴講していて出てきた文献。
アトピー性皮膚炎の予後に関し、成人を中心に診療している皮膚科医の先生から、小児科医へのメッセージのような気もしました。



P: ドイツ・ボン大学の皮膚科とアレルギー科に受診したアトピー性皮膚炎(AD)患者725例(男293名、女性432名; 12-89歳; 32.±14.0歳)
E: - 
C: -
O: 発病年齢、総IgE、特異的IgE(ダニ、シラカバ花粉、ネコふけ、ヘイゼルナッツ、ピーナッツ、乳、鶏卵、リンゴ、タラ、アスペルギルス、カンジダ、ピティロスポリウム)、臨床所見とHanifinとRajka基準、Diepgen score、SCORADにより、サブグループ分類できるか

【結果】
20歳より年少の患者は性差を検討するのみで使用され、20歳以降607例で検討された。
Wuthrich分類に基づき5つのフェノタイプに分類(Subgroup I; 2歳までに発症、Subgroup II; 2歳から6歳までに発症、Subgroup III; 6歳から14歳までに発症、Subgroup IV; 14歳から20歳までに発症、Subgroup V; 20歳以降に発症)。
感作数、総IgE値と皮膚病変の部位などでロジスティック解析を行い、アトピー性皮膚炎の自然経過が異なる31の臨床像が示された。

最も多いのは5型(31.1%; 2歳までに発症し成人まで持続する)。
以降、順に
31型(18.5%;20歳以降に発症)。
20型(13.8%;2-6歳で発症し成人まで持続する)。
30型(12.7%;14歳から20歳までに発症し成人まで持続)
27型(9.6%;6歳から14歳までに発症し成人まで持続)
だった。

5型と他のよく診られる型では、5型がもっとも食物不耐症(≒食物アレルギー)を罹患していた。
さらに5型は31型に比べ、鼻結膜炎(P < 0.0001)、乳痂(P < 0.0001)、ヘルトゲ徴候(P = 0.0091)、デニー-モーガン眼窩下皺(P = 0.001)、眼の周囲の色素沈着(P = 0.0007)、白色皮膚描記症(P = 0.0031)、気管支喘息(P < 0.0001)が有意に発生していた。また5型が最も総IgEが高かった。

【コメント】
2歳までに発症した児がその後症状が持続して成人に達する群が最も多く、他の年齢で発症した群も成人まで持続していることがわかったのは有益でした。
結局、成人で診療を受けているアトピー性皮膚炎疾患全体を見て、小児期に発症したアトピー性皮膚炎を成人以降まで持ち越している群が過半数に達するということになるでしょう。
さらに、最も長くアトピー性皮膚炎に罹患している方々が、最もアトピー性皮膚炎の特徴所見を備え、総IgE値が高いといえます。
ただし、横断研究ですので、あくまで重症であった児が残ってしまっている可能性はあります(小児期に治った方々が含まれていない)。しかし、小児期の治療をより良くするべきと再認識しました。



 

■こんな記事も読まれています




■スポンサーリンク