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小児喘息のコントロールは、フルタイド連日/屯用/シングレアのどれが良いか?(INFANT試験)

Fitzpatrick AM, et al. Individualized therapy for persistent asthma in young children. J Allergy Clin Immunol 2016; 138:1608-18.e12.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27777180

 


喘息加療において、コントローラーとして、ステロイド吸入を選択するか、ロイコトリエン拮抗薬を選択するかは悩ましい場合があります。

その選択の助けとなるスタディが2010年にNEJMに発表され(N Engl J Med 2010; 362:975-85.)、よく引き合いに出されますが、ICS/LABAとLTRAの比較でした。

今回ご紹介する研究は、ICS連日 or 頓用 or LTRAのクロスオーバースタディです。


 

P: 毎日のコントローラ治療を要する12〜59ヵ月の喘息児 300人

E: 吸入ステロイド薬(ICS)(プロピオン酸フルチカゾン44mg×2吸入[=88mg」×1日2回)屯用 

C1: ロイコトリエン受容体拮抗剤連日(モンテルカスト4mg、1日1回就寝時)

C2: ICS(プロピオン酸フルチカゾン44mg×2吸入[=88mg」×1日2回)

O: 喘息治療への反応性(エアロアレルゲン感作[≧0.35kU/L]、増悪歴、性別で異なるか)

 

 

結果

 

2〜8週のrun-in期間後、下記の3通りの16週毎のクロスオーバー試験で行われた。

 1) ICS連日/LTRA(プラセボ)/ICS屯用(プラセボ) 16週間

 2) ICS連日(プラセボ)/LTRA/ICS屯用(プラセボ)16週間

 3) ICS連日(プラセボ)/LTRA(プラセボ)/ICS屯用16週間

喘息コントロール日(asthma control days;ACD)は、症状・気管支拡張薬などの薬物使用・予定外受診のない日数と定義された。

(1)喘息増悪が少なくとも4週より長い、(2)年率換算されたACDが他の治療法より少なくとも31日多い場合、他の治療法より優れた反応をしたと定義された。

分析可能なデータが得られた児の74%(170/230人)は、3種類の治療戦略に対し他と異なる反応性が認められた

ICS連日群が最も改善率が良く、エアロアレルゲン感作によって予測されたが、増悪歴や性では予測されなかった。

ICS連日への改善率は、エアロアレルゲン感作、好酸球300/μL以上の両方がある児で更に増加した。

ICS連日群は、他の治療と比較して、喘息コントロールできた日がよい長く、増悪がより少なかった。

 

 

コメント

 

Individualized Therapy for Asthma in Toddlers (INFANT) 試験になります。

ステップ2の治療(コントロール薬物連日)を要している喘息児において、エアロアレルゲン感作や好酸球数によるフェノタイプ群は、治療選択に対し有用であり、ICS連日治療が成長抑制のリスクの可能性があるにせよ増悪確率を改善することから有用であることが確認されたとされていました。

なお、この研究は解熱鎮痛剤の使用に関しても検討されており(NCT01606319)相互作用は、示されなかったそうです。

 

 

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アセトアミノフェンはイブプロフェンに比較し、小児気管支喘息管理におけるリスクは高くない: ランダム化比較試験

Sheehan WJ, et al. Acetaminophen versus Ibuprofen in Young Children with Mild Persistent Asthma. N Engl J Med 2016; 375:619-30.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27532828

 


喘息患者に対しNSAID(解熱鎮痛薬)の投与が、喘息増悪に影響するという報告があります。

さらに、アセトアミノフェンが、イブプロフェンより肺機能を低下させるかもしれないという先行研究がありました。

そこで、この多施設共同研究で、アセトアミノフェンがイブプロフェンより悪化させるか否かを確認することになったようです。


 

P:  施設で参加した軽症持続型喘息患者300名(月齢12-59ヶ月) 

E:  アセトアミノフェン投与群150例 必要に応じ6時間毎に15mg/kg/回

C:  イブプロフェン投与群150例  必要に応じ6時間毎に9.4mg/kg/回

O:  48週間のステロイド全身投与を必要とした喘息増悪回数

 

【結果】

試験薬物に関し、中央値5.5回(四分位1.0-15.0)服用し、 二群間で有意差は認められなかった(p=0.47)。

46週間の追跡調査では、参加者一人につき、アセトアミノフェン群で平均0.81、イブプロフェン群で0.87回の喘息発作があり、有意差は認められなかった(アセトアミノフェン群対イブプロフェン群で、相対増悪率0.94; 95%信頼区間、0.69〜1.28; P=0.67)。

アセトアミノフェン群の49%の参加者は少なくとも1回、21%は少なくとも2回の喘息増悪が認められ、イブプロフェン群ではそれぞれ47%、24%の増悪だった。

同様に、アセトアミノフェンとイブプロフェン群において、喘息が安定していた日はそれぞれ85.8%、86.8%; P=0.50)、アルブテロール吸入の使用(週当たりそれぞれ2.8、3.0回; P=0.69)、喘息のための予定外受診(1参加者につきそれぞれ、0.75、0.76例; P=0.94)であり、有意差はなかった。

 

【コメント】

軽症持続型喘息児で、必要に応じたアセトアミノフェンの使用は、イブプロフェンの使用に比較し、喘息増悪や喘息コントロールの悪化に関連しなかったとまとめられます。ただし、軽症持続型喘息の評価は、本邦のガイドラインと海外のガイドラインでずれがあることに注意が必要です(海外の軽症持続型は本邦では中等症持続型レベルになります)。

 

 

 

評価:
Donald Y. M. Leung MD PhD,Stanley J. Szefler MD,Francisco A Bonilla MD PhD,Cezmi A Akdis,Hugh Sampson
Elsevier
¥ 11,976
(2015-08-25)
コメント:最近、いくらか円高が進んだせいか、前にくらべやすくなってきているみたいです。

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成人喘息の治療にダニ舌下免疫療法の追加は、中等症以上の発作再燃を改善する: ランダム化比較試験

Virchow JC, et al. Efficacy of a House Dust Mite Sublingual Allergen Immunotherapy Tablet in Adults With Allergic Asthma: A Randomized Clinical Trial. Jama 2016; 315:1715-25.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27115376

 


喘息とダニアレルギーの関係は明らかでしょうけれども、発症前にダニ免疫療法で喘息やアレルギー疾患を予防できるかどうかはまだ結論が出たとは言えません(http://pedallergy.jugem.jp/?eid=110)(http://pedallergy.jugem.jp/?eid=141)。では、すでに喘息を発症している患者さんに対して、舌下免疫療法を行った場合の結果はどうでしょうか。


 

P: 欧州109施設で参加した成人喘息患者834例 平均33歳(17-83歳)、女性48%    

 3か月でICSを50%減量、さらに3か月で中止

E: チリダニ(HDM)舌下免疫療法 6SQ/doseを受けた275例 チリダニ舌下免疫療法 12SQ/doseを受けた282例

C: プラセボ 277例  

O: プライマリアウトカム 6か月後までのICS減量期の初めての中〜重症喘息増悪までの期間  

 セカンダリアウトカム 6か月後までの喘息症状の悪化、アレルゲン特異的IG4の変化、喘息コントロールもしくはQOLに関するアンケート結果、有害事象

 

【結果】

834名中693名が本研究を完了した。除外基準は、ランダム化前3ヵ月以内のFEV1が70%未満、または入院歴だった。

6SQ-HDM投与群も12SQ-HDM投与群も、プラセボに比較して有意に中〜重症喘息発作を減少させた(ハザード比[HR]:6SQ-HDM群0.72[95%CI、0.52-0.99];p=0.045、12SQ-HDM群 HR 0.69[95%CI、0.50-0.96; p=0.03)。

HDM投与群vsプラセボ群で観察されたデータ(Full analysis set分析)に基づく絶対危険度の差は、6SQ-HDM群0.09(95%CI、0.01-0.15)、12SQ-HDM群0.10(95%CI、0.02-0.16)だった。

HDM投与群はプラセボと比較して、増悪リスクが、喘息症状(6SQ-HDM群のHR 0.72[95%CI、0.49-1.02];p=0.011、12SQ-HDM群のHR 0.64[95%CI、0.42-0.96];p=0.03)だった。

アレルゲン特異的IgG4は有意に増加したが、どちらの投与量でも、喘息コントロールやQOLアンケート調査は有意差は認められなかった。

有害事象は、最も多かったのが中軽度の口腔内そう痒(6SQ-HDM群13%、12SQ-HDM群20%、プラセボ群3%)、他に口唇浮腫と咽喉刺激感だった。

 

 

【コメント】

吸入ステロイド薬で十分抑制されないチリダニアレルギーのある成人ぜん息において、チリダニ舌下免疫療法は6か月後の中等症以上の喘息発作を9-10%減少させ、中等症以上の喘息増悪を改善させる効果があるとまとめられます。

本邦でも舌下免疫療法が使用できるようになっており、今後使用が増えてくるかもしれませんね。

 

 

評価:
Donald Y. M. Leung MD PhD,Stanley J. Szefler MD,Francisco A Bonilla MD PhD,Cezmi A Akdis,Hugh Sampson
Elsevier
¥ 12,033
(2015-08-25)

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運動は喘息症状を改善させる: メタアナリシス

Eichenberger PA, et al., Effects of exercise training on airway hyperreactivity in asthma: a systematic review and meta-analysis. Sports Med 2013; 43:1157-70.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23846823

 


適度な運動が喘息に対して効果的であろうことは確かでしょう。

でも、水泳と喘息の関係など逆の関係を指摘する報告もあり、運動と喘息の関係に関して調べていて見つけた論文です。


 

P: MEDLINE, EMBASE, CINAHLを検索して抽出した67研究

E: 運動トレーニング(EXT;全体で≧5回のトレーニングセッションを≧7日間、≧2時間/週、と定義)

C: 対照

O: 生活史の質(QOL)、気道過敏性、一秒量(FEV1)、ピークフロー(PEF)、炎症性パラメータ、運動能力、運動持久力は変化するか

 

【結果】

喘息患者において、EXTは、対照群に比較して、喘息症状が有意に改善した(無症状日の平均差8.90日、95%CI 8.18-9.61日、p<0.001)。

また、EXTはQOLを17%、気管支過敏性(BHR)を53%、運動誘発性気管支収縮(EIB)を9%、FEV1を3%改善させた。

BHRの改善が、QOLや運動能力改善の理由と考えられた。

 

【コメント】

運動は薬物の補助治療法として推奨されなければならないとされていました。

運動療法自体が悪いわけではなく心肺機能の向上により、運動誘発喘息も起こりにくくなってくるのでしょう。

頻回の水泳に関しては、塩素濃度に配慮した運動が必要だろう(http://pedallergy.jugem.jp/?eid=119)と考えています。

 

 

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喘息発作時のデキサメサゾン単回投与はプレドニゾロン5日間投与に非劣性である: メタアナリシス

Keeney GE, et al. Dexamethasone for acute asthma exacerbations in children: a meta-analysis. Pediatrics 2014; 133:493-9.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24515516
 


以前、喘息発作時のデキサメサゾン(商品名:デカドロンなど)、プレドニゾロン(商品名:プレドニンなど)の比較試験を提示しました(http://pedallergy.jugem.jp/?eid=15)。今回、メタアナリシスを見つけたので提示します。



P: 2013年10月19日までのPubMed検索で抽出された18歳以下の喘息発作で救急外来を受診した小児を対象とした無作為ランダム化比較試験6本(米国5本、カナダ1本)
E: 1-2回のデキサメサゾン投与(筋注もしくは経口)
C: プレドニゾン/プレドニゾロン 5日間(経口)
O: プライマリアウトカム:喘息発作再燃の相対リスク   
セカンダリアウトカム: 救急外来もしくは家庭での嘔吐

【結果】
喘息発作再発に関し、2群間の相対危険度(RR)に有意差なし。
・ 5日後のRR 0.90、95%信頼区間(CI)0.46-1.78
・ 10-14日後のRR 1.14、95%CI、0.77-1.67
・ 30日後のRR 1.20、95%CI 0.03-56.93
・ デキサメサゾンを投与された患者は、救急外来でも家庭でも嘔吐が少なかった(救急外来: RR 0.29、95%CI 0.12-0.69、家庭: RR 0.32、95%CI 0.14-0.74)。

【コメント】
プレドニゾロンにせよ、デキサメサゾンにせよ、経口ステロイド薬は飲みにくいものです。
デカドロン1-2回内服で良いのであれば、そのほうが救急外来のセッティングでも助かります。以前提示した報告も含め、デカドロンで治療で良いように思いますが、デカドロンの量はかなり多いことに注意は必要です(http://pedallergy.jugem.jp/?eid=15)。



 

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